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やっぱり手に職ですかね? (3/3)

【3】お金というものに対する私の考え
私にとって重要なお金の考え方を書いておこうと思います。
家庭によって人によって、必要な金額は違うので、自分の場合はいくら必要かを具体的に知る事が大事です。

●片付けから考える
最初からちょうどいい金額を知っていたわけではありませんでした。沢山の勘違いと無駄遣いと遠回りがあって今のバランスが取れていると思います。
「片付け」は、お金を考えるのに大事な要素だと思います。
私は片付け関連の本を沢山読みました。ミニマリストと呼ばれる人の本も読みました。最終的にはミニマリストになった人でさえ、ほぼ皆多すぎる物に困った時期がありました。欲に振り回される時期があって、やっと自分に丁度いい量が分かったというパターンばかりです。一度自分の欲求に振り回されたから、本当に自分が欲しい物だけを取捨選択できるのだと思っています。
自分に適切な物の量が分かると、自然と必要なお金も見えてきました。
お金を見るときに一番役に立ったのは、具体的な数字でひとつひとつ見ていく事でした。
事業は最初から、お金はもちろん、客数、単価、サイトのアクセス数など、細かくつけていました。マメにつけるのが好きなタイプでしたけど、事業という枠組みがあると案外やりやすかったです。税務署に提出するための帳簿はそのまま事業の収入や支出の記録になります。1年ぐらいじゃ面倒くさいものですが、3年4年と溜まってくると数字が変化し始めます。すると予想ができるようになってきます。簿記ってスゴイツールだ! 使える! 知ってから15年目、やっと気づきました。

●闇の家計簿時代
今でこそお金の話をさくさくっとする私ですが、実は…過去どうしても把握できないお金がありました。結婚していたころの家計です。
なんどチャレンジしても、結局最後まで管理することはできませんでした。いまだにあの頃いくら何に使っていたのかわかりません。夫がオットットな人で、お金にルーズだわ、収入は不安定だわ、無駄遣いをするわ、なのに私に家計を任せてくれないという人でした。夫婦だけの時はまだ良かったのですが、子供が生まれるとぐっと不安が高まりました。わからないから不安になるんです。不安になるからおかしな節約をする。それで我慢が溜まって健康不安や将来の不安が高まるという悪循環でした。
事業では苦労しながらも管理できていましたから、その考え方で家計も管理しようとしましたが、最後まで無理でした。
離婚するとき「ああこれで家計の将来のことが考えられる…」とほっとしました。

●今の家計
子供と二人の生活を始めてからは毎月家計簿をつけています。
多少間違えても構いません。項目は自分の好きな項目で。私の場合は毎年変わります。それでも毎月のトータル額が見えるだけでも安心感が違います。
我が家は毎月20万円で十分だとわかりました。
それがわかると事業で必要な売り上げもわかります。するとおのずと必要な受注数もわかります。そこに見通しが立つと、嫌な仕事は断れるようになりました。
自分のしたい仕事に集中することで、仕上がりへの満足度も上がりました。
お金の見通しが立ったら、仕事の質も上がりました。

家計簿の次にしたことは「ライフプランシュミレーション」でした。子供の入学などのイベントを盛り込んで、自分の理想も含めてエクセルで作りました。
するとどれだけ必要かが見えてきてさらに安心します。
ちなみに、私は子供の大学授業料は含めていません。必要ならその時子供と一緒に考えればいいと思っているからです。本当に勉強したかったら、親子で改めて悩めばいいと思ってます。
時折「子供にはお金の苦労をさせたくない」と言われます。申し訳ないのですが、意味が解りません。社会で生きていく以上、お金の苦労をしないわけにはいきません。親として教える事は使い方を教える事ではないかと思っています。私たちは資本主義というゲームに参加させられています。しかも逃げられないゲームです。だからゲームのルールを教えておくことが必要だと思っています。その為にもまずは自分がお金のルールを知っておく必要があります。子供の為にも自分の為にも社会の為にも、お金の勉強としているつもりです。お金を残すことや使わせることではなく、ルールを教える事が財産になると思っています。

お金を具体的に考えることで、お金に困らない事業になれました。それが今のニットキュアの状態です。紆余曲折があり10年以上かかりました。

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これで、3回分の話が終わりました。
読みやすさを大事にして、割愛した分もあります。私としては書き足りないです! また、書きたくなったら文章化してみたいです。
私は起業をしてから沢山の出会いや学びがありました。最初は出来なかったことも、特性や好きな事その時出来たことをコツコツしていくうちに、今みたいにできるようになりました。私はこういう働き方に向いていたし、チャレンジして良かったと思っています。
ただ、すべての人が起業に向いているとは思わないので、特にお勧めはしません。タイミングも大事だと思います。へーこんなこともあるんだ、ぐらいに思ってもらえればもうそれで充分です。

私の選んだ生き方は、世にいう「手に職」や「趣味を仕事にする」「好きを仕事にする」に入ります。
でも「職」「好き」だけでは埋められないもののおかげで、バランスがとれていると思います。その中でも特に大事な部分を書いたつもりです。

「こんな感じで自分のやりたいことを仕事にし、バランスをとってきたんだな」
そう思いながら読んでいただきたいです。

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最後にお金の本の紹介をしておきます。
何冊か読んだ中で一番初心者向けの本です。お金の本は結構読みました。読んでいく中でパターンがあることに気が付きました。小難しい経済書でも、社会学の本でも根っこは同じでした。その根っこのエッセンスがギュッと入ってます。それもわかりやすく、マンガで。

『誰も教えてくれないお金の話』

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