働く女ヒエラルキー
化粧をしないという選択をした時、よくない選択をしたと思っていました。
世の中のルールから外れると思ったからです。
だって世の中には見えないけれど、働く女ヒエラルキーがあると思うからです。
ヒエラルキーが上がる ＝ 収入が上がる ＝ 欲しいものが買える ＝ 楽しい人生
他にもヒエラルキーはあるけど、私が女性である以上ここからは逃れられないと思い込んでいました。
だからうじうじ迷っていたんです。でもどうしても嫌だったので化粧をしないことにしました。
どうせ今は下の方だし、ずっと下でもいいや。バリバリ働いて上に昇る気にはなれないし。でも楽しい人生は遠くなっちゃうのかな？ そう思っていました。
そして自分にとって一番気兼ねなくすっぴんでいられる仕事が自営業だったんです。（起業には他の理由もありますが、今回は横道にそれるので書きません。でも化粧をしないで済むというのは、大きな理由のひとつです。）
そして初めてみたら、ヒエラルキーの外に出たって感じがしました。
自分では予想していなかったことなので、びっくりしました。
お客さんは、丁寧に話してくれる。「お忙しい所恐れ入ります…」と、相談される。お願いされる。
今までは上司に命令されるのが当たり前でした。（私は大抵ペーペーでした）
一気に仕事の取引が対等になりました。なかには、お客になってやるという人もいましたが、断りました。自分の仕事なので、誰にも迷惑かけずに済むので安心して断れました。
今まで偉い肩書！ と思っていた人と話すことが何度もありました。大きい会社の仕事のお誘いを頂くようになりました。ヒエラルキーを登ろうとしていたら、絶対に起きない事だったでしょう。
そして思ったのが、ヒエラルキーが上でも下でも仕事は仕事。私はやることが変えられないから。
上とか大きいとか、そういうのにビビることはなくなりました。無視はできないけど。
気持ちとしては、ヒエラルキーの外にいて自由に好きな所に出たり入ったりする感じです。そして出てみればそういう人はいっぱいいる。中にいる時には見えなかったけどねー。
自由度が増えると、楽しく過ごせる時間が増えます。それは自分で決めなくてはいけないことが増える事にもなるけど、人に決められるより自分で決められる方がずっといい。どんな結果でも納得できます。たぶん私の性にもあってたんでしょう。
この話で伝えたい事は、化粧をやめれば人生が楽しくなるではありません。
周りに合せて仕事をするのをやめて、自分に環境を合わせるようにしたら、楽しい時間が増えた。です。
× 化粧をやめれば、人生が楽しくなる
〇 周りに合せて仕事をするのをやめて自分に環境をあわせるようにしたら、楽しい時間が増えた
20年前の私には思いもよらなかったけどね。
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