起業して「成功する」とは?
起業するときに考えました。何度も何度も。
「成功」ってなに?
私は「成功」したいの?
そして私は何のために起業したの?
今でも繰り返し考えます。
まず、起業して1年目に思ったこと。
「成功」って言葉で浮かぶのは、売上○億、従業員100人、一部上場、働かないでもいい、、、かな?
でもどれも嫌。売り上げは1000万円以下が良い。消費税を払わなくていいから、経理も難しくない。自分でやれば済む。
従業員は最高でも10人がいい。これを超えると雇用主としても責任がいきなり増える。
一部上場は、まあ無理だろ。
働かない生活って正直憧れる。でも私はずっと現場に係っていたい。現場から学ぶこと、現場じゃないと楽しくないことってあるから。
どうも「成功」っていう言葉にはいろんな意味があるみたい。でも一般的な「成功」のイメージは私は欲しくないみたいだ。
じゃあ反対の「失敗」ってなに?
一家路頭に迷う、借金を背負う、周りから笑われる。かな?
借入してないし、もし事業が立ち行かなくなったらまたバイトすればいいし。
もしバイトに戻ったら「あの人起業して失敗したらしいよ」って笑われるかな? でも「起業したことあるんだってすごーい」とも言われるかも。そうだよね。ただのバイトはいっぱいいるけど、自分で事業起こした経験のあるバイトは少ないよね。この数か月でいろんな事知った。経営者の大変さ、少し経験した。それだけで、今度もしバイトすることになっても上手に働けるような気がする。
あれ? 「失敗」ってない?
それから、失敗も経験のうちって思えるようになりました。
次は起業して数年後の話。
いきがってたのも手伝い日経新聞読んで、テレ東ばっかみてました。
何年も見てると、絶好調と紹介されていた会社が倒産した。って話がでてくるんです。年に数回ですが、以前紹介してた会社が実は、、、って感じで。あれ? 上手くいってたんだじゃなかったの? 不思議だなー。ってそういうことがある度に観察していました。
そしてある時、ある法則に気が付きました。
事業拡大をきっかけに、倒産することが多いんです。
こんな話がありました。商店街で10円まんじゅうを売りました。よく売れました。売り上げが創業から3年間伸び続けました。銀行から融資を受けました。土地を買い、工場を建て、最新設備を整え、雇用を増やしました。事業を拡大し更に伸ばします!
と、それから3年後。倒産してました。
事業拡大の翌年は前年より少し多く売れました。2年後は前年と同じぐらいでした。売り上げ予想は前年比10%増が続いていく予定でした。それが前年と同じ売り上げになったので、銀行への支払いと費用の支払いが滞り倒産しました。
倒産って払う予定のお金が払えないと起こります。(大体)
まあ、マーケティングとか消費者のニーズとか色々突っ込みどころはあるんだけど、根本的な所で思ったのは
売り上げが増え続けるって考えるって変じゃない?
今まで増え続けてたから、これからも増え続けるって考えるのは無理がある。
でもそれが見えなくなる時があるのかもしれない。それに、増え続けるに対応するって結構簡単なのかもしれない。やりがいもあるし。
起業して最初は必ず増え続ける。それを、前年と同じにする、例年通りに経営するに進路変更するって意外と難しいのかもしれない。
いつか私にもその悩みがくるかもしれない。気を付けよう。
—
「成功」って言葉にはいろんな意味があります。
色んな意味で使われるって言った方が、正確ですね。
すると、「起業して成功」ってすごーく、モヤーとっしてる。
質問が成り立ってない。なので、自分への質問を変えました。
私は「起業してどうなったら、自分がやってよかったな」って思える?
この仕事でご飯食べていければいい。どうせ働かなきゃいけないんだ。だったら自分の納得する働き方を選びたい。それで暮らしていければ私は十分。それには細く長く続けていくことが大切そう。一時大きく売り上げが上がっても、その年にバーンと税金持ってかれておしまいだもの。毎年安定した売り上げにしないと。
それにもし10年経てば、もう10年続いたって、その時自分を褒めてあげられる。
これから先、私よりすごい技術を持った人が現れるかも知れない。でもその時に私の事業が続いていれば、私はこの人より○年長く経験がありますって言える。技術は超えられるかもしれない。自分がそうしてきたように。でも、時間は戻せない。だから、長く続く事って凄いんだ。そうだ、創業○○年ってよく言うけど、あればっかりはどんなにお金を積んでも買えない。
続ける事って、地味だけど、実は凄い事なんじゃない?
だから、私は「続ける事が価値」って思います。
最初の質問にも、次の質問にもあった答えじゃなけど、自分では腑に落ちた答えです。