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環境問題 プラスチックの次は「水」

最近は地球の環境にするのが当たり前になってきました。環境に配慮した商品も随分増えました。
最近ではプラスチックを減らす動きになり、マイバックも当たり前になってきました。
ちょっと、プラスチックが悪者になりすぎな気はします。プラスチックは防水性や透明性や安いなど利点もあるので、上手く使い分けができればいいはずです。
とまあ、なんだかんだと、プラスチックに注目が集まりがちです。そのおかげで対策が進み始めていると思います。

次に環境問題として注目が集まって欲しいと思っているのが、「水」です。
飲む方の水も大事ですが、下水の水についてもっと知られても良いのではと思い、今回私の方でまとめました。
私は東京都水道局のセミナーに参加したり、下水道の冊子を読むのが好きなので、自然と知識が溜まっていきます。
東京都水道局
自分の生活がどんな風に支えられているのかを知るのが、好きなんです。

今回話すキーワードは、オイルボールと洗濯排水です。

私が下水問題に関心を持つきっかけになったのが、子供と行った浄水場見学でした。
子供が保育園の頃近所の浄水場見学にいきました。ありきたりですが、「ママも行こう」と言われたので、改めて予約をして二人でいきました。そこでオイルボールをみました。大人の頭ほどもある、固まりでした。
下水に溜まる油が、冷えて少しずつ固まり、油の大きな固まりになります。しだいに下水管を詰まらせてしまうと聞きました。油は油どうしてくっつく特徴があるので、固まり始めると菅の中で成長してしまいます。もちろん何年も何十年もかかります。
いやー。びっくりしました。油をドバドバ流さなくても、普段の食事の油でも流し続けるとこんな大きなオイルボールになるんだと。
そりゃあそうです。家庭ではお湯を使ってお皿を洗うから、多少の油汚れは目の前からさっと溶けてなくなります。
でも、下水に流れた油は? しだいに冷えて固まって、下水管をつまらせます。
水道会社は時々掃除しているそうです。
担当者さん「そうしないと、詰まって流れなくなるでしょ」

そりゃあそうです。

オイルボールについてはこちら。
【東京都下水道局】

もちろん汚れは油だけではありません。
土やごみなどもあります。それらを取り除いた上で、水は浄水されます。
微生物の力や自然の力を使いきれいにして、最後に薬できれいにしてから川に流します。

当たり前のようですが、もし綺麗にしないで海に流していたら?
実際に40年ぐらい前は、浄水が足りていなくてそのまま流していた時代がありました。
その頃は川や海が汚れました。それは空気も汚し、漁にも生活にも支障をきたしました。

私も覚えています。
実際にそんな多摩川を見ていました。多摩川近くに親戚の家があるのでよく近くを歩いていました。
川に流れ込む水は台所用洗剤のせいで泡立っていました。川を眺めていると私の方まで泡は飛んできました。魚はもちろん住めません。そしてその汚れた水は海に流れ込みます。
大人たちは「昔は魚釣りとかできたんだけどねー」と言います。でも、とてもそんな事ができるようには見えませんでしたし、だれもしていませんでした。

今では多摩川は見違えるほどきれいです。魚も戻ってきているらしいです。
40年かけて排水を綺麗にしてきたおかげです。

私は今は北千住で仕事をしています。
荒川や綾瀬川の方が近いです。そこも昔は汚れがひどかったのですが、今は渡り鳥が羽を休めるのを見ることができます。
それは浄水場をつくり、頑張って来てくれた方々のおかげです。
しかも東京のような大きい都市でも浄水場は4つしかありません。
ひとつでも滞ると、とたんに生活が滞ります。何万人もの生活が止まります。一日だってとめられない。大事なインフラです。
もし使った水を捨てられなくなったら?
新しい水が手に入らないことの大変さはすぐに、想像がつきます。
でも捨てられなくなったら?
とたんに衛生管理ができなくなります。

2つめは洗濯排水の話です。
きっかけは、引っ越しで洗濯機の排水穴がなくなったことでした。
古い建物だったので、洗濯機の排水はお風呂に流し込むスタイルでした。
DIYは得意なので洗濯機の排水の引き込みはすぐにできましたが、お風呂の排水がすぐ詰まるようになりました。
原因は洗濯排水から出る、繊維でした。調べてみると洗濯ごとに、衣類から繊維が剥がれて落ちることがわかりました。
結局、排水の出口に使い捨てのネットをつけることで、解決しました。
そしてこれが毎週交換しなくてはいけません。結構すぐに詰まってしまいます。
さらに調べてみると、繊維は天然素材だけとは限りません。化学繊維もあります。プラスチックの場合はマイクロプラスチックという形で流れ出てしまいます。

今回はじめて、洗濯から出る排水を目の当たりにして、意識が変わりました。
我が家で清潔に過ごすためにこれだけの汚れが出ているんだ。
たった2人の家庭でもこれだけの汚れが出るんだ。

最近の家は洗濯機用の専用排水口があります。今まで直接流していたので詰まったことはありません。
汚れた水を見ないですみます。

見ないですむから、知らないですみました。

台所の排水もそうです。
私たちは生活をしていて汚れがでると、水に流して綺麗にすることができます。
目の前からなくなってしまうと、解決したような気がします。
でも解決していなかった。自分の部屋から公共事業へ移動させていただけでした。

最近さらに水道事業のセミナーにも行って来ました。

どうやって安全な水を供給しているか?から、水道料金まで教えてもらいました。
上下水道の料金は、なんとなく水の対価と思ってました。でも違いました。
資源を管理するコストでした。

水を手に入れるために、森を管理します。
水を運ぶために、水道管を管理します。
清潔のために下水道処理施設を管理します。
今ある施設を使い続けるだけでも、コストが要ります。
水を大事に使うことは、水に関する施設も丸ごと大事にする事でした。どれだけ長く使えるかは、普段の生活の仕方しだいです。

下水処理場見学をして強く思ったのは、「下水処理は汚れた水や終わった水の話ではない。使う水の話だ」ということでした。
水は循環します。使った水も、いつか私たちの使う水になります。自分が使わなくても誰かの飲み水になるかもしれないし、他の生物の住みかになるかもしれません。
自分で捨てる水を、誰かに綺麗にしてしてもらっている、それを知るのが大事だと思います。

ショックだったので浄水場の方に、「私にできることありますか?」と訪ねました。
2つできることがありました。

 「処理する水が多いほど大変なので、無駄に水を流さないでください。」
 「食べ物の汚れは、拭って生ゴミに捨ててから食器を洗ってください。」
 「特に油は、古布や紙で拭ってから捨てて欲しいです。」

なんだか普通のことです。
主婦の節約の知恵とも重なります。
というか、これをすれば我が家も節水で節約です。
浄水場も環境も家庭も嬉しい、WinWinWinです。
経済だけはマイナスになります。でも、経済は無駄で回すものではないので、心配しません。

TVの中では、時折海の汚れについて解説しています。
画面の向こうの離れた海の話に見えましたが、実際は私たちの生活と地続きでした。
むしろ、私たちの生活の結果が引き起こしていることです。
企業の規模は家庭とは比べ物にならないから、企業が改善するべきという意見もあります。
でもその企業の商品を購入しているのは、家庭です。
だから家庭が意識して、企業を見定める必要があります。そのためには、私たち家庭から意識していかなくてはいけないと思います。
知らなければ、正しい判断ができない。

日常から改善できる環境問題のひとつに、これからは「水」が注目されると思います。

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